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ソニーのプレイステーション「299ドル」で世界市場へ。先に発表したセガサターンは399ドル

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ソニー ゲーム機のイラスト
(イラスト:竹田嘉文)
四半世紀にわたる“受難の時”を経て復活を果たしたソニー。だが、かつての「エレキのソニー」と今の「エンタメのソニー」とではまるで別の会社だ。神話に彩られたカリスマ創業世代なきあと、普通の「人々」はいかにエンタメのソニーを築き上げたのか。その転換点に迫る群像劇。

1986年に一橋大学経済学部を卒業してソニーに入社した内海州史は、面接で「マーケティングをやりたい」と希望した。だが、配属されたのは経営企画室。いきなり経営の中枢に放り込まれた。

2026年3月12日(木)に「新約ソニー」の関連のリアルイベントを開催します(東洋経済オンライン有料会員限定。上記画像をクリックすると詳細や応募画面にジャンプします)。

「プレイステーション」の立ち上げメンバーである内海は、後にワーナーミュージック・ジャパンやスマホゲームなどを手がけるサイバードの社長を歴任し、現在はセガ社長を務めている。

だが、最初からエンターテインメントの道を志していたわけではない。内海が入社したときのソニーは「バリバリのエレキの会社」で、本人は「堅いメーカーで堅い仕事をするつもり」だった。

しかし、その人生設計は入社3年目で早くも狂い始める。

CBSとコロンビアを巨額買収

88年、ソニーは米3大ネットワークの1つ、CBSグループから、世界最大のレコード部門を約20億ドル(当時の為替レートで約2700億円)で買収した。20年前にソニーが音楽事業に進出したときの合弁相手で、音楽ビジネスの何たるかを教えてくれた名門だ。

翌89年の11月には、映画の本編が始まる前に現れるトーチを掲げた女神像「コロンビア・レディ」で知られる米コロンビア・ピクチャーズ・エンタテインメントを、子会社を含めて48億ドル(同約6900億円)で買収した。

「盛田(昭夫、当時ソニー会長)さんの事業欲が爆発している時期だった」

法務部出身で、経営戦略本部の一員として2つの巨額買収に関わった徳中暉久(後にソニーCFO)はそう振り返る。

盛田の爆発する事業欲を支えたのが、ソニーの財務部と法務部だ。盛田の懐刀だった財務部出身の伊庭保や、その腹心である徳中は、マンハッタンの投資銀行や大手法律事務所を使って丁々発止の交渉を繰り広げた。

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