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プレステのアメリカ事業、「盛田の息子」を切る。ソニー新社長就任8カ月で"とんでもない人事"を敢行

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ソニー ゲーム機のイラスト
(イラスト:竹田嘉文)
四半世紀にわたる“受難の時”を経て復活を果たしたソニー。だが、かつての「エレキのソニー」と今の「エンタメのソニー」とではまるで別の会社だ。神話に彩られたカリスマ創業世代なきあと、普通の「人々」はいかにエンタメのソニーを築き上げたのか。その転換点に迫る群像劇。

「299」発表2日前の一悶着

「299(トゥー・ナイン・ナイン)」

1995年5月のゲーム見本市「E3」でソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカ(SCEA)社長のスティーブ・レイスが「プレイステーション」の衝撃の価格を発表したことで、アメリカのゲーム市場に激震が走った。

四半世紀にわたる“受難の時”を経て復活を果たしたソニー。だが、かつての「エレキのソニー」と今の「エンタメのソニー」とではまるで別の会社だ。神話に彩られたカリスマ創業世代なきあと、普通の「人々」はいかにエンタメのソニーを築き上げたのか。その転換点に迫る群像劇。

だがこのとき、実はSCEAの内部も大揺れで、セガや任天堂と戦える状態ではまるでなかった。

「299」を発表する2日前、東京のSCE首脳陣が米ロサンゼルスにやってきた。プレステ開発責任者の久夛良木健は、準備が整いつつあるカンファレンスルームに入るなり不機嫌になった。

「何だこれは?」

久夛良木が指さしたのは会場中に所狭しと貼られたポスターだった。

描かれていたのは、三角錐のトゲトゲ頭をした紫色のキャラクター「ポリゴンマン」。レイスらSCEAのマネジメントが独自に作らせたキャラクターだ。

レイスらは東京に何の相談もなく、独自の判断で動いていた。レイスのリポートラインは北米統括会社、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ(SONAM)のエンタメ担当役員、オラフ・オラフソン。その上には「盛田(昭夫名誉会長)の息子・大賀(典雄会長)の弟」と呼ばれる米CBSレコード出身のSONAM社長、マイケル・シュルホフがいる。

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