水産庁は2月12日、長崎県女島沖で中国漁船を拿捕し、船長を逮捕した。漁業主権法違反の疑いだった。日本による中国漁船の拿捕は4年ぶりである。
この事件は2025年11月以降、中国が高市早苗政権たたきを続ける中で発生。日中のにらみ合いの火に油を注ぐかと思われた。
2月13日、中国外務省の報道官は日本に対し、「日中漁業協定を厳格に順守し、(中略)中国側船員の安全と合法的な権益を保障するよう望む」と表明。ただし直接の非難はしなかった。在福岡中国総領事館が担保金の支払いを保証し、船長は同日夜釈放された。最近の中国にしては穏当だった。
わざわざ東シナ海に来た海南島の漁船
火種はなくなったのか。筆者は、この漁船がなぜこのときこの海域にいたのか腑に落ちない。水産庁九州漁業調整事務所の発表によれば、船の登録地は海南島西部の八所。拿捕された地点までは直線距離で2300km。通常、南シナ海を漁場とする船が、なぜ高い燃料費をかけ、台湾周辺を通って東シナ海の北側に出漁していたのだろう。
地理空間情報を分析する、ingeniSPACE社の情報提供を受け、筆者を含む中国フロンティア戦略研究会は1月20日に「東洋経済オンライン」に論考を発表。25年末から26年初めに、中国が東シナ海で2000隻超の漁船を海上民兵として動員したと指摘した。民兵船は荒天時に海上で南北470kmの隊列を組むなどしていた。






















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