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〈株価は半年で4割下落〉任天堂、スイッチ2「過去最速ペースの売れ行き」で迎える試練 国内絶好調の裏側で誤算も…複数の懸念要素を払拭できるか

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国内では想定を上回る売れ行きを記録しているスイッチ2。しかし投資家の間では、先行きをめぐって懸念も渦巻いている(撮影:梅谷秀司)

満を持しての発売から半年余り。株式市場は早くも不安に陥っている。

2月3日、任天堂が2026年3月期第3四半期決算を発表した。売上高は1兆9058億円(前年同期比99.3%増)、営業利益は3003億円(同21.3%増)と、大幅増収増益だった。昨年6月に発売した新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」(以下、スイッチ2)の累計販売台数は1737万台と、通期予想の1900万台に迫った。

任天堂のゲーム機として、過去最速ペースで売れ続けているスイッチ2。原動力となっているのが日本での好調ぶりだ。スイッチから性能を大幅に向上させながら販売価格を抑えたことも、想定以上の普及を後押しした。

株価大幅下落を招いた複数の要因

国内では売れまくり、通期の販売台数予想も上回る勢い――。好スタートに映る状況とは裏腹に、任天堂の株価は大きく落ち込んでいる。

次世代ハード機への期待が高まり始めた24年後半から任天堂の株価は上昇し、スイッチ2発売後の昨年8月には、1万4795円の上場来高値を付けた。ところが同11月以降は下降を続け、今回の決算発表後には一時、8500円前後にまで急落した。

大幅下落の背景には、いくつかの懸念材料が重なったことがある。

ゲーム機はソフトよりも収益性が低く、スイッチ2の発売初年度で売上高に占めるゲーム機の割合が高まったことで、任天堂全社の営業利益率は15.7%と、前年同期の25.8%から大きく低下している。材料の多くを米ドル建てで仕入れているため、円安の逆風も重なり、スイッチ2の日本における1台当たりの採算は赤字とみられる。

目先の利益を拡大させるうえでは、収益性が相対的に高いヨーロッパやアメリカでの販売がカギを握る。しかし任天堂の古川俊太郎社長は2月3日の決算説明会で、「海外販売は当社想定と比べるとやや弱めの水準」だったと明らかにした。

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