
私の母は、才能よりも威勢の良さで有名になった人たちについてこう言っていた。
「すべて涙で終わる」
これがアメリカのドナルド・トランプ大統領とそのおべっか使いの運命であることは間違いない。残念ながら、この涙は彼らだけのものではない。 アメリカは彼らの無謀さの代償を背負うことになる。
嵐の雲が垂れ込めている
アメリカに住んでいない人々は、自分たちは安全だと思うかもしれないが、世界をリードする超大国として、そして過去80年の進歩の多くを支えた価値観の旗手として、アメリカで起きたことはアメリカにとどまるものではない。世界の開かれた社会の集団的な幸福と安全は、フランクリン・D・ルーズベルトに遡れば、長い間アメリカ大統領の知恵と勇気に依存してきた。リチャード・ニクソンでさえ、その欠点はあったにせよ、特に対中開放など有意義な外交的成果を残した。

事態がいつ、どのように崩壊するかは誰にも正確にはわからないが、ワシントンとその周辺に嵐の雲が垂れ込めているのは間違いない。
トランプ政権が、かつてはアメリカ民主主義の礎石であった法の支配を弱体化させ、政敵や批判者を標的にすることで、憲法上の危機(あるいはそれ以上の事態)が迫っているように見える。
確かに、この種の行動には前例がある(とくに1930年代と1940年代のヨーロッパで)。その比較が不合理あるいは不公平に感じられるなら、トランプの最近の司法省での発言を考えてみてほしい。独立した裁判官や法執行官は、"本当に悪い人たち "であり、"アメリカを腐敗した共産主義や第三世界の国に変えようとした人たち "と表現された。
過去2カ月間、トランプは行政権力を制限する憲法のガードレールを組織的に解体してきた。トランプが成功するかどうかは、アメリカ人が新たな権威主義体制の下で暮らすことを望むかどうかに大きくかかっている。
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