Z世代の「就活も母と一緒に」は、甘えているわけではない⁉ 彼女たちが従来の母親以上に“優秀なメンター”なワケ

就活や入社式も、親と一緒?
「学生に逃げられないように、『オヤカク(親確)』をとれ!」
企業の採用担当者がそう叫ぶ様子が、テレビや新聞などでたびたび取り上げられるようになったのが、2016年以降。きっかけは同年、朝日新聞の社会面で「企業『オヤカク』流行」と題した記事が掲載されたことではないか、とされています(同4月14日掲載)。
ご存じかもしれません。オヤカクとは、採用活動において学生に内定を出した企業が、その「親」に直接アプローチをかけること。親に電話をしたり会ったりして、自社の魅力を説明することで、学生に内定を辞退されないようにしようとの施策です。
なぜこの時期、この言葉が繰り返し使われるようになったのか。それはひとえに、親と仲がいい若者が増え、就活も「親と一緒に」行う学生が目立ち始めたからでしょう。
2016年、シンクタンクらが、中学生〜29歳の子を持つ親に聞いた調査では、「自分も就活に関与した」とする親の割合が、既に約4割(38.0%)にのぼっていました(明治安田生活福祉研究所ほか「親子の関係についての意識と実態に関する調査」)。
それから8年。2024年時点のZ世代はといえば、「内定先の意思決定時、『親』に助言や意見を聞いた」とする若者が、6割以上(61.9%)。一方、内定企業から、いわゆるオヤカクを受けた親は、実に半数以上(52.4%)もいて、その割合は増加傾向にあるといいます(マイナビ「就職活動に対する保護者の意識調査」)。
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