朝ドラ【あんぱん】やなせたかし、長所に気づくきっかけとなった手塚治虫からの電話とは
やなせが「子ども向けの仕事は難しい」と語るワケ
子どもたちに大人気の「アンパンマン」だが、作者のやなせたかしは、子ども向けの仕事を初めて頼まれたときには「子どものものは書けない」と一度は断ったという。
それでも出版社に熱心に頼まれるので、引き受けたところ、やなせが予想した通りに難航することになった。
当初は小学校3年生向けに書いていたが、それでも出版社からは「もっとグレードを下げてほしい」と何度もリテイクされた。
子ども向けの仕事の難しさについて、1987年1月17日、ラジオ第1「朝のティータイム」の出演時に、当時67歳のやなせは聞き手のアナウンサーに、こう語っている。
「今は3歳児とかね、そのへんも書いてるんですよ。難しいですねえ。3歳児なんて何も知りませんから」
この場合のやなせがいう「何も知らない」というのは、子どもは作者の属性や社会的な実績にごまかされない、ということ。こう説明を重ねている。


















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