《進取》の早稲田・《独立自尊》の慶應・《良心》の同志社、伝統私学が「らしさ」を持つに至った歴史的背景
後編:伊東市・田久保市長に聞かせたい「東洋大学」創設者の"金言"、建学の理念と市長の振る舞いに隔たりはないか
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大学における「らしさ」とは何か
前編で説明したような動きは、偏差値偏重の枠組みを温存しそうだ。それは、予備校関係者が作ったとされる「グループ名」である。MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)や関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)、そして東洋大学を含む日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)といった類いだ。
これらの語呂合わせの略称は、高校教師や予備校、学習塾の進路指導でも広く用いられている。ある学長経験者が「さまざまな努力を試みたが、偏差値による序列は簡単に変わるものではない」と語るように、これらの偏差値グループを大学側も意識せざるをえない。
だが、それが望ましいとは思っていない。本来なら、その大学「らしさ」に魅力を感じてほしいと考えている。
「らしさ」について、神戸大学の石井淳蔵名誉教授は、著書『進化するブランド』(碩学舎、2022年)で次のように述べている。





        
        
        
      
        
      
          
          
          
          
        
        
        
        
        












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