「胃がん」「前立腺がん」そして「軽度認知障害」…山本學が抱える【自身の病気を語ること】への葛藤

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「病気を売り物にしたくはない」という葛藤もあるという(写真:metamorworks/PIXTA)
2019年に軽度認知障害(MCI)の診断を受けた俳優の山本學氏は、実はそれ以前に「胃がん」「前立腺がん」を患った経験があるそうです。そんな山本氏が抱える、「自身の病気を語ること」への葛藤とはどんなものなのでしょうか。かつて自身が出演したドラマ『白い巨塔』のエピソードを振り返りながら、主治医の朝田隆氏と語り合います。
※本稿は山本氏と朝田氏の共著『老いを生ききる 軽度認知障害になった僕がいま考えていること』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

世間の人が医師に対して求めているもの

朝田 医師からすると、學さんといえばドラマ『白い巨塔』の里見脩二医師のイメージがあります。

ご出演された1978年のフジテレビ版は一世を風靡しましたね。映画やドラマをそれほど見ない私でも、印象に残っているほどです。

山本 田宮二郎さんが外科医の財前五郎医師役で、その友人でありライバル的な存在の内科医・里見医師役が僕にきました。

でも、最初は断ったんです。というのも、短編の教育映画の仕事が先行していて、後からきた作品がいい作品だからと乗り換えるのは流儀に反すると思っていたので。内心残念でしたが、流儀は流儀です。

朝田 武士は食わねど高楊枝。學さんらしいですね。

山本 それからすったもんだして、結局は『白い巨塔』をやることになりましたが。

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