有料会員限定

医師が足りない!医療の現場が直面している現実 診療をどう維持するか、日本各地で悲鳴が上がる

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

医師不足の中で診療をどう維持するか。各地からの報告。

『医者・医学部 崖っぷち』特集バナー

特集「医者・医学部 崖っぷち」の他の記事を読む

日本各地で深刻化している医師不足。しかし、日本国内の医師数は増え続けている。いったい何が起きているのか。本特集では、医師不足をはじめとした診療現場を取り巻く現実、その一方で盛り上がりを見せる美容医療、さらに医学部の最新事情を取り上げる。
【配信予定】
11月24日(日)
医師が足りない!医療の現場が直面している現実(本記事)
11月25日(月)
働き方改革が追い打ちかける「医師不足」の舞台裏
<無料>がん治療の現場に異変、深刻化する「医師の偏在」
11月26日(火)
大学病院に"崩壊"の危機、働き方改革で矛盾噴出
論文数で世界に劣後、日本の「研究力低下」が深刻だ
11月27日(水)
20年後の診療科未来図、笑う医者・泣く医者は誰か
11月28日(木)
若手医師がこぞって「直美」キャリアに走る事情
「整形沼」にはまる人の悲鳴が後を絶たないワケ
11月29日(金)
<無料>湘南美容が米国で上場、急拡大の美容医療市場
「科研費」獲得でわかる医学部"研究力"ランキング
一流医学誌の評価でわかる強い医学部ランキング
11月30日(土)
医学部の"序列"が変化、「ダブル合格者」の進学先
医療界最大の圧力団体、「日本医師会」2つの素顔

市立函館病院|島への派遣を縮小

「先月(10月)は循環器内科医7人と、心臓外科医6人全員の残業時間が80時間を超えた。うち9人は、100時間を超えている。診療体制はギリギリの状態が続いており、ほかの診療科でも医師が足りていない」。こう明かすのは、市立函館病院の森下清文院長だ。

今年4月から始まった「医師の働き方改革」。勤務医の時間外労働は、原則として年間960時間(月80時間相当)が上限になる。ただし地域医療を支える病院や研修を担う病院は、特例として年間1860時間まで認められる。

医師の健康を守り医療事故を起こさないためにも、残業時間の上限規制は必要だ。だが多くの医療機関では医師不足のうえに残業規制が重なり、診療の維持に苦慮している。

(写真:編集部撮影)

市立函館病院は北海道南部(渡島半島全域)において、重症患者を24時間受け入れる唯一の病院だ。地域の面積は東京都の約3倍に及ぶ。まさに医療の「最後の砦」の役割を担っている。

「長時間労働がよくないのはわかっているが、私たちが断れば行き場のない患者が出てくる。労働時間に制限があるからとの理由で患者を犠牲にしていいとは誰も思っていない」(森下院長)

関連記事
トピックボードAD