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若手医師がこぞって「直美」キャリアに走る事情 美容外科医の数は約20年で3.5倍に増加

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厚生労働省も問題視する「直美」が増えている理由とは?

美容外科で施術を受ける女性
(写真:PIXTA)

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日本各地で深刻化している医師不足。しかし、日本国内の医師数は増え続けている。いったい何が起きているのか。本特集では、医師不足をはじめとした診療現場を取り巻く現実、その一方で盛り上がりを見せる美容医療、さらに医学部の最新事情を取り上げる。

「正直、一度きりの自分の人生を削ってまで、他者の命を救う意義があるのかと考えてしまう。ワーク・ライフ・バランスやタイムパフォーマンスのよい、自由診療や美容医療に若手医師が流れるのは、やむをえないと思う」。こう明かすのは、関西の大学病院に勤める30代の医師だ。

大学病院では月の残業時間が100時間を超えることが多々ある。それでも給与は、残業代込みでやっと日常生活をやり繰りできる程度。今後の生活に必要な費用を賄うため、医局に内緒で美容クリニックのバイトを始めることにした。

コスパの違いは歴然

大学病院と美容医療の「コストパフォーマンス」の違いは歴然だ。バイトでは「大学病院より格段に負担が軽い内容で1日7万円。大学病院の月の基本給の約2割を稼げる」(前出の医師)。そのうえ、休日や夜間の呼び出しに備えて待機する、オンコールなどもない。

「タイパ」も「コスパ」もよく、ワーク・ライフ・バランスも保たれる──。このような理由から今、美容医療や自由診療の医療機関で働く医師が増えている。

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