3カ月の世界一周旅行にあたって、予算をざっくり200万円以内とした。旅行費用の主な内訳は移動費、宿泊費、食費、観光費、買い物費で、どう配分するかで体験は大きく変わる。
筆者はビジネスクラスの世界一周航空券に予算の半分近くの90万円を投じた一方、宿泊費は1泊3000~5000円に抑え、「超」メリハリをつけた。初めてのビジネスクラスは新鮮、快適な上に仕事をしながらの世界一周する自分にとって予想外のメリットが多く、大正解だった。
長い移動時間もうまく活用できる
世界一周を始めてみると、非常に慌ただしかった。宿を探し、行く場所や食事のことを考え、交通ルートを調べて、手配に追い立てられる。スマホであらゆることを調べられるが、故にきりがない。
フリーランスの筆者は旅の最中も仕事をしていたので、メールをチェックして、オンラインで打ち合わせをして、ネット環境が脆弱な地域に入る前には集中的に作業して……。
自転車操業で苦しくなると、「ただ毎日違う場所で寝ているだけじゃないか」と自問自答し、「いや、仕事と収入があるから3カ月も世界一周に出られるんだ」と思い直す。
そんな終わらないマルチタスクから逃れられる場所が空港と機内だった。作家や漫画家がホテルに缶詰めになって原稿を仕上げる話を時々聞くが、機内は一度ドアが閉まれば自分の意志では出られない、究極の缶詰め環境だ。
フルフラットのシートや豪華な機内食ばかりが注目されるが、国際線のビジネスクラスは素晴らしい執務室でもあった。自席にはUSBの差し込み口と電源が備え付けられ、十分なスペースがある。多くの航空会社が無料Wi-Fiを提供するようになり、調べものも不自由しない。



















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