「50歳世界一周ひとり旅」予算をビジネスクラスに"全振り"した結末。《仕事するには大正解、夢のようなラウンジも》昔はLCC一択だったが…

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タイ国際航空のビジネスクラス(座席)
タイ国際航空のバンコクー羽田便。収納も十分で快適に過ごせる空間が提供されている(写真:筆者撮影)
経済ジャーナリストで、法政大学MBA兼任教員の浦上早苗さんが挑戦した50歳からの“おひとり様”世界一周。その旅を通じて見えてきたもの、感じたことを、ありのままに綴る連載が「シン・世界一周〜人生後半、日本を学び直す旅」です。
浦上さんが使ったのは、ANAが加盟するスターアライアンスの世界一周航空券(詳しくは、過去の記事『個別予約より200万円安い!?《50代・ビジネスクラスで世界一周》驚きの金額、一方で制約も。「人生後半の一大イベント」思い切って挑戦』をご覧ください)。今回の記事では、世界一周で実感したビジネスクラス利用のメリットをご紹介します。

3カ月の世界一周旅行にあたって、予算をざっくり200万円以内とした。旅行費用の主な内訳は移動費、宿泊費、食費、観光費、買い物費で、どう配分するかで体験は大きく変わる。

筆者はビジネスクラスの世界一周航空券に予算の半分近くの90万円を投じた一方、宿泊費は1泊3000~5000円に抑え、「超」メリハリをつけた。初めてのビジネスクラスは新鮮、快適な上に仕事をしながらの世界一周する自分にとって予想外のメリットが多く、大正解だった。

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長い移動時間もうまく活用できる

世界一周を始めてみると、非常に慌ただしかった。宿を探し、行く場所や食事のことを考え、交通ルートを調べて、手配に追い立てられる。スマホであらゆることを調べられるが、故にきりがない。

フリーランスの筆者は旅の最中も仕事をしていたので、メールをチェックして、オンラインで打ち合わせをして、ネット環境が脆弱な地域に入る前には集中的に作業して……。

自転車操業で苦しくなると、「ただ毎日違う場所で寝ているだけじゃないか」と自問自答し、「いや、仕事と収入があるから3カ月も世界一周に出られるんだ」と思い直す。

そんな終わらないマルチタスクから逃れられる場所が空港と機内だった。作家や漫画家がホテルに缶詰めになって原稿を仕上げる話を時々聞くが、機内は一度ドアが閉まれば自分の意志では出られない、究極の缶詰め環境だ。

機内での仕事風景
ビジネスクラスの座席はテーブルが大きく、仕事がしやすかった(写真:筆者撮影)

フルフラットのシートや豪華な機内食ばかりが注目されるが、国際線のビジネスクラスは素晴らしい執務室でもあった。自席にはUSBの差し込み口と電源が備え付けられ、十分なスペースがある。多くの航空会社が無料Wi-Fiを提供するようになり、調べものも不自由しない。

成田―メキシコシティのビジネスクラスシート
成田―メキシコシティのビジネスクラスシート。フルフラットシートでモノを置ける場所が広く、13時間近いフライトでもストレスがなかった(写真:筆者撮影)
【この記事の写真】各社のビジネスクラス、ラウンジの様子など(16枚)
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