
世界一周旅行中に出会った外国人、特に中国人から「日本のパスポートは最強だからどこにでも行けて羨ましい」と言われた。
事前のビザなしで渡航可能な国・地域の数を比較したランキングで、常に世界トップを争っている日本のパスポートは「世界最強」の呼び声が高い。
たしかに世界一周旅行で、事前にビザを申請した国は一つもなかった。インドは全ての国に対してビザを必須としているが、日本、韓国、アラブ首長国連邦の3カ国にだけは渡航後のビザ取得(アライバルビザ)を認めている。
イスタンブールからニューデリーに飛ぶとき、航空会社のスタッフがそのことを知らず、ビザを持たない筆者は搭乗を止められた。インド当局の公式サイトを開いて説明し、ぎりぎりで飛行機に乗れたが、「ビザなしで海外旅行に行ける」という日本の常識は、世界の非常識なのだ。
海外旅行に足踏み?
しかし当の日本人はその恵まれた環境を自覚していないのか、外務省によると2024年の日本人のパスポート保有率はわずか17.5%にとどまる。
中高年の日本人からは「以前は海外旅行によく行ってたけど、パスポートが失効しちゃったんだよね」という声をよく聞く。
コロナ禍で海外に行けない間にパスポートが期限切れとなり、さらには急激な円安。円高で安く海外旅行できた時代を知っているからこそ、経済的な負担を感じてしまうという。
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