しかし最近は物価高とインバウンド市場の拡大で、日本国内の旅行も費用が高騰している。
1ドル160円だった1年前よりは円安が一服し、一周回って海外旅行の方が安くつくことも少なくないのだ。
しかもコロナ禍の間にデジタル化が加速し、英語ができなくても、初めての海外旅行でも、10年前の旅慣れたバックパッカー並みに自由に動ける環境になっている。
海外旅行をするなら「今」なのだ。
海外旅行の敷居を下げる「三種の神器」
かつては『地球の歩き方』のようなガイドブックが海外旅行の必須アイテムだった。10年前の世界一周旅行ブログを読むと、ガイドブックを自分でPDF化して持って行ったという体験談もよく出てくる。
しかし、筆者は世界一周旅行に、電子版も含めガイドブックを一冊も持って行かなかった(もちろん出発前にはたくさん読んだ)。
洗濯機、冷蔵庫、白黒テレビの「三種の神器」が昭和の日本人の生活を一変させたように、リアルタイムでの情報収集と目的地への手軽な移動を実現するツールが海外旅行に革命をもたらしているからだ。
筆者の経験から、これらを海外旅行の新「三種の神器」として紹介したい。
三種の神器1つ目は、海外での通信手段。海外旅行者向け携帯端末用SIMが一般化し、日本と同等の通信環境を確保しやすくなった。海外旅行中に通信するには、主に以下の選択肢がある。
【日本キャリアの海外ローミング】
頻繁に海外に行く人はahamoか楽天モバイルのキャリアを契約していることが多い。いずれも容量などに条件があるものの、基本料金内で海外でも高速データ通信を利用できる。
道案内やメッセージアプリの使用程度なら容量もそれほど使わないし、楽天モバイルは追加でギガを購入できる。ただし海外ローミングに対応していない国もあるので、渡航先で使えるかは事前に確認してほしい。筆者が訪れた中ではエクアドルとラオスが非対応だった。
【現地SIMカード】
容量を気にせずネット回線を使いたい場合は、現地のSIMカードを使うのが一般的。日本のECサイトでも購入できるし、渡航先の空港や街中の店舗でも売っている。
自分で設定する自信がない場合は、空港の到着ロビーを出たところに店舗があることが多いので、そこで購入すると店員に設定してもらえる。
【eSIM】
先日発表されたiPhone 17シリーズがeSIM専用となったように、最近はeSIM対応の端末が増えている。スマホがeSIMに対応している場合はトリップドットコム(Trip.com)のようなオンライン旅行プラットフォームで必要な期間・容量分のeSIMを契約できる。
国・地域にもよるが、1日数十円から100円台で済むことが多く、ネット通販やオンライン予約に慣れている人にはお勧めだ。
海外でスマホからネットに接続できると、LINEやメールをいつでも使えるので安心感が高まる。
それだけでなく地図アプリのGoogleマップ(グーグルマップ)で飲食店、スーパー、マッサージ、コインランドリー、交通手段などあらゆる場所を探せるようになる。


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