俳優・山本學が感じた【認知症で衰えるのは「知の働き」だけではない】という"当たり前の現実"

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「怒りの感情」が出やすくなってきたことが気になっていたという(写真はイメージです:Komaer/PIXTA)
みんなはだいたい、知識がどうの、記憶がこうのと言うんだけれど、僕は怒りの感情が出やすくなってきたことが自分で気になっていたんですね――。2019年に軽度認知障害(MCI)の診断を受けた俳優の山本學氏は、当時の自身の変化についてこう振り返ります。
そんな山本氏が88歳のいま感じている、「認知症の実際」と「老いにともなう戸惑い」について、主治医である朝田隆氏との対談をまとめた『老いを生ききる 軽度認知障害になった僕がいま考えていること』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

「知」だけでなく「情」や「意」も衰えてくる

朝田 學さんと話すなかで、本当に気に入った言葉があります。それが「知情意」、つまり人間の精神活動を表す言葉です。

山本 人間の精神を大きく分けると、知性、感情、意志の3つに分かれるという意味の言葉です。知は賢さ、情は優しさ、意は正しさや強さを表すとも言えますね。

次ページ感銘を受けた山本學からの問い
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事