認知症の親を追い詰める「記憶の確認クイズ」 大切なのはいち早く「答え」を明かすこと

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漫画の1コマ
認知症の方への否定的な言葉は、本人にとって苦痛でしかありません。自分から行動しようという意欲を失わせたり、症状を悪化させてしまうこともあります(画像:『ボケ、のち晴れ 認知症の人とうまいこと生きるコツ』より/マンガ・中川いさみ
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認知症の家族に対して、ついやってしまいがちなのが「これわかる?」という質問。でも、これは本人の自尊心を傷つける行為なのだと、理学療法士の川畑智さんは言います。不要なクイズで試したり、頭から否定したり、思考停止してしまうような「スピーチロック」を投げかけたり……。認知症の人についやってしまいがちなNG行為とその対策法を、川畑さんの著作『ボケ、のち晴れ 認知症の人とうまいこと生きるコツ』より、一部抜粋・再編集してお届けいたします。

その「クイズ」が自尊心を失わせる

認知症の方のご家族に、「絶対にやめてください」とお願いしていることがあります。

それは、「記憶の確認クイズ」を出してしまうこと。

「今日は何月何日か言える?」

「今どこにいるのか、わかる?」

「孫も連れてきたよ。名前なんだったっけ? 前も来たでしょう?」

施設に面会に来られるご家族でも、このように質問を畳みかけるケースが少なくありません。

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