認知症の親を追い詰める「記憶の確認クイズ」 大切なのはいち早く「答え」を明かすこと

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失敗させたり、先回りしたり。

その両方を使い分ければよいと思います。

スピーチロックの「置きかえリスト」

スピーチロックは、「否定的な言葉」以外にもたくさんあります。

たとえば、つい言ってしまいがちな「ちょっと待ってて」。

言われたほうにすれば、「どれくらい待っていればいいの?」となって、動きがとれなくなってしまうことがあります。

書影
『ボケ、のち晴れ 認知症の人とうまいこと生きるコツ』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

また、「待ってて」には、命令のような強さがあります。

結果として、自分から行動しようという意欲を失わせたり、被害妄想につながったりして、症状が悪化してしまうことも。

スピーチロックになりかねない言葉は、できるだけ置き換えていきましょう。

「ちょっと待ってて」ではなく、「〇〇を済ませちゃうから、あと5分くらい待っててもらっていい?」

5分という数字を手で表しながら、視覚的に覚えやすく伝えます。

こうして、待つ理由と時間を説明し、視覚的な記憶を強化した状態でお願いする形をとることで、安心感と信頼感が生まれます。

「スピーチロック」の言い換え表
(画像:『ボケ、のち晴れ 認知症の人とうまいこと生きるコツ』より)
川畑 智 理学療法士

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かわばた さとし / Satoshi Kawabata

2002年、熊本リハビリテーション学院卒業後、国家資格「理学療法士」を取得。急性期・回復期・維持期のリハビリに携わる。病院・施設勤務の経験と、地域づくりやまちづくり、社会福祉協議会勤務の経験を活かし、水俣病発生地域における介護予防事業(環境省事業)や、熊本県認知症予防モデル事業プログラムの開発を行う。2015年、株式会社Re学を設立。熊本県を拠点に、病院・施設における認知症予防や認知症ケアの実践に取り組むと共に、国内外における地域福祉政策携わる。

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