Z世代は「文字」に"映え"を求める? 昭和回帰する自己表現のカタチ

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igusaのポップアップショップで配布された手紙(提供/@lovelymusic__days)

デジタルネイティブであるZ世代の若者たちの間で、最近アナログの「文字」が好まれているようです。芝浦工業大学の学生、附属高校・柏高校の生徒がそうしたトレンドについてレポートします。

感情を文字にのせて伝える

日々の出来事をSNS上で共有するZ世代の投稿に、少し前とは異なるトレンドが見られる。それは、「文字で伝える」ことへの回帰だ。

従来の投稿は絵文字や位置情報だけを載せたシンプルなものが主流だった。しかし、最近では、簡略化されたコミュニケーションに物足りなさを感じたZ世代が、画像や動画に自分の気持ちや感じたことを可愛らしいフォントや装飾を使って綴る投稿が増えている。

具体的には、パステルカラーやキャラクターのステッカー、手書き風の文字装飾など、“子どもっぽさ”や“懐かしさ”をあえて取り入れる演出などだ。

手紙やメッセージカードを贈る文化も再び注目されており、贈り物に手書きのメッセージを添えたり、その内容をSNSに投稿したりすることが“映え”として人気を集めている。

かつてはプロフィール帳やプリクラに文字を書き込むこと自体が楽しまれていた。しかし、今では可愛く装飾された手紙を撮影して投稿したり、SNS用にフォントやレイアウトを工夫した文章を載せたりすることで、文字そのものに映えを追求するようになっている。

これは、メッセージそのものを感情の表現としてだけでなく、ビジュアルとしても楽しむという新しい映えのかたちである。

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