北朝鮮の貿易の9割以上は中国に依存していると言われるが、中朝貿易で重要な拠点となっているのが「丹東」と呼ばれる中国の国境都市だ。両国との国境には幅400メートルほどの川が流れており、この川を道路と鉄道の併用橋が結んでいる。
丹東では北朝鮮に船で近づくアクティビティが充実しており、市内には北朝鮮レストラン(北朝鮮の人が働いている)が複数存在している。つまり丹東は「北朝鮮に最も近い街」なのだ。
私は2025年12月15日~19日、4泊5日の日程で中国一人旅を決行した。本稿では私が実際に見た今の中国、ならびに中国から見た北朝鮮の光景について紹介する。
日中関係の悪化が直撃。出発直前に全便欠航?
丹東へ行く方法は中国の大連、あるいは瀋陽から高速鉄道(新幹線)で向かうのが一般的だ。私は関空~瀋陽の往復航空券(直行便・片道約3時間)を、検索アプリ『スカイスキャナー』を使って、諸税込みで2万1000円で予約した。が、おそらく高市早苗首相の台湾有事の発言に対する、中国の反発による影響なのだろう。予約した中国系の春秋航空が突如、「計画運休」を発表した。
復路の便(つまり日本への渡航便)が飛ばないと連絡があったのは11月25日だ。渡航日までに時間的な余裕があり、翌日に振替便も飛ぶようなので、私はホテル代を1泊分追加することでこのトラブルを乗り越えた。が、出発4日前の12月11日、再び計画運休の発表があった。往路便も復路便もどちらも飛ばず、12月中の振替便は1便もないという……。


















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