〈パワー半導体〉今が買い時?デンソーがロームに見出した「価値」…東芝との統合構想も浮上、ロームをめぐる"4つの焦点"
大手半導体メーカーのロームで再編機運が高まっている。
3月6日に自動車部品で国内最大手のデンソーが、ロームに対して買収を提案したことが明らかになった。さらに12日には、ロームと東芝がパワー半導体事業の統合に向けて交渉に入ったと報じられた。
報道を受けてデンソーは「当社が発表したものではない」とコメント。一方でロームは「株式取得の提案を受領したのは事実」と認めた。東芝についてロームは「資本提携も視野に入れ、半導体事業における業務提携強化に向けて協議を継続している」とする。
両社の反応には温度差があるが、なぜデンソーはロームを欲しがるのか。
「EVの普及は、『電力変換効率』の競争へとゲームのルールを変えた。パワー半導体はその中核部品。この技術が競争を制するキーになる」
このようにデンソー関係者は見る。パワー半導体は電力の変換や制御を担う半導体。EVだけではなく家電、データセンターなどあらゆる電気機器に搭載されている。
半導体の位置づけを引き上げるデンソー
デンソーはエンジンの制御ユニットなどの車載モジュールだけでなく、半導体開発にも1960年代から長く携わってきた。2012年には岩手の旧富士通セミコンダクター工場を取得。ほかにも複数拠点でパワー半導体の生産や研究を行っている。同社は自らを「車載半導体では世界第8位の売上高規模」と表現している。
近年は、その半導体事業の位置づけを急速に引き上げている。23年には、30年までに半導体へ5000億円を投じる方針を掲げた。
今年1月には、半導体事業を統括する「セミコンダクタ事業グループ」を新設。モジュールメーカーとしての顔だけでなく、半導体の内製と調達を本格的に強化しようとしている。ロームへの買収提案が報じられたのは、その組織改革からわずか2カ月後のことだ。






















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