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ジム・オニール「石油高騰予想に懐疑的な理由」、過去の石油危機で高騰予想は外れ続けた。中国は事態収拾に動くか

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トランプ米大統領(右)は、3月31日〜4月2日に予定していた訪中をイラン軍事作戦を理由に約1カ月延期することを中国側に要請した。石油をめぐる習近平国家主席(左)との駆け引きが始まっている(写真:Bloomberg)

イランに対するアメリカとイスラエルの戦争が始まって以降、私は金融業界における自身のキャリアを振り返っている。今後の展開についてヒントを得るためだ。

私の経験は今回のような事態と関わりが深い。博士号(経済学)を取得したのは1979〜82年の第2次オイルショック直後だったし、その研究内容も、石油輸出国機構(OPEC)に加盟する国々が巨大な貿易黒字をどう再投資するかに焦点を当てるものだった。

さらに同じ研究室には、イラン・イスラム革命から逃れてきたイラン人学者もいた。

中東諸国が外国資産を売るリスク

当時はペルシャ湾岸地域の政府系ファンドの黎明期で、湾岸協力会議(GCC)の産油国が国際金融市場で初めて投資を本格化させていた時期に当たる。今の金融市場では、そうした産油国が巨大な存在感を示しており、湾岸諸国が突如として外国資産から手を引いたり、売りに動いたりした場合の影響を考えておく必要がある。

原油価格が足元で急騰していることを踏まえると、原油の輸出量が減ってもGCC諸国がすぐに財政的に苦しくなることはない。そのため、外国資産を売る財政的な必要性は大きくないが、アメリカに戦争を終わらせるよう仕向ける政治的な理由から売却に動いてくる可能性はある。

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