
石田裕子(いしだ・ゆうこ)/サイバーエージェント 専務執行役員。1981年青森県生まれ。2004年慶応大学総合政策学部卒業、サイバーエージェント入社。広告事業部門で営業局長・営業統括などを経て、16年に執行役員。20年から現職(撮影:今井康一)
仕事量と責任は激増、なのに賃金上昇は限定的。管理職の仕事の“罰ゲーム化”が深刻になっている。本特集では、そのわなから抜け出すためにできることを徹底解説する。
2017年に女性活躍推進組織「カラメル」が発足し、22年に卵子凍結補助の福利厚生が発案・導入されるなど、女性活躍推進に積極的なサイバーエージェント。人事領域を管掌する石田裕子専務に話を聞き、「女性管理職」というテーマの本質に迫った。
本質的に理解している会社が少ない
──女性管理職をめぐる日本の現状について、どうみていますか。
「政府や投資家から求められている」という義務感から取り組んでいるのが現状だろう。女性管理職を登用・育成する必要性を本質的に理解している会社が少ないことで、その比率が低水準にとどまっているのではないか。
企業を持続的に成長させるためには、いろいろな価値観やバックグラウンドを持つ人を経営に巻き込むことで、市場の変化に対応し、意思決定をしなければならない。企業のダイバーシティーと業績の連動性はデータで示されているが、これをブランディングのように捉えるだけで、経営とのリンクを認識できていない会社が多いと思う。
──ダイバーシティーに対する経営層の認識が問われる、と。
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