先進企業のトップに直撃した。
女性管理職割合は25%と、食品業界の上場企業の中では最も高いカルビー。だが2011年の上場を機に本格化した女性活躍の取り組みには、紆余(うよ)曲折があった。江原信社長に聞いた。
──食品業界でいち早く女性活躍の取り組みを本格化しました。
上場前の2010年ごろのカルビーは男性社会だった。正社員の女性比率は今と変わらず4割程度あったにもかかわらず、女性管理職比率は5.9%(10年4月)だった。
しかし、当社のような男性も女性も顧客である消費者向けの商品ビジネスで、時代の流れを敏感に捉えて対応していくうえでは、女性の意見がもっと前面に出てこなければならない。当社にとって、女性活躍は社会貢献だけではない。男性ばかりだとどうしても考え方が一方向的になる。
09年に会長に就任した松本晃・前会長は、前職のジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人社長のときに、女性が活躍するのが世界の当たり前であることを学んだ。
「女性の活躍なくして企業の成長はなし」と、女性管理職割合を正社員比率並みの40%にすることを目標に、女性登用の大号令をかけた。去年よりも今年、今年よりも来年が上回るように、各部門に数字を追いかけさせた結果、女性管理職比率は右肩上がりで上昇。18年4月には26.4%になった。
女性の準備不足で疲弊
──そこからいったん減少。その後、再上昇します。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら