各社が試行錯誤の末に見つけた秘策とは。

支店長、次長に対してアンコンシャス・バイアス研修を実施。VRゴーグルを着けて育児中社員の目線を体験(写真:千葉銀行)
労働力不足の中、「女性活躍」が叫ばれて久しい。多くの企業が施策を打つが、効果を出す先進企業と変われぬ後進企業との差は開く一方だ。
千葉銀行|花形部署の女性育成に本腰
昇進したい女性 3割(2014年)→ 6割弱(22年)
「25人の新入女性行員には来年から法人営業を担ってもらう。しっかり育成してください」。4月、千葉銀行の人事担当役員から、法人向けの営業を担う支店長たちへ連絡がいった。
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金融機関は、企画や法人営業などは男性、窓口業務や個人向けの営業は女性が担当する、という性別による職種の違いが根強く存在する。それを取り払おうと全社改革を進めるのが、千葉銀行だ。
「14年に実施した社内調査では、管理職などに昇進したいという女性は約3割と少数派だった。それが22年には6割弱に拡大した」。千葉銀行ダイバーシティ推進部の担当者は語る。
この変化の背景にあるのが、18年に実施した人事コースの見直し。それまでは総合職に相当する「Gコース」、一般職に相当する「Cコース」の2コース制で、Cコースは転勤などがない一方、職務は限定されており、マネジャー以上に昇進できないというキャリアの天井があった。それを新制度では「総合職」「エリア総合職」の2コース選択制に変更。
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