
(写真:阿部モノ / PIXTA)
仕事量と責任は激増、なのに賃金上昇は限定的。管理職の仕事の“罰ゲーム化”が深刻になっている。本特集では、そのわなから抜け出すためにできることを徹底解説する。
管理職に就くことが罰ゲームと言われるようになり久しい。その要因を挙げていこう。
ロングトレンドでいえば、組織のフラット化だ。バブル崩壊以降の経済低迷に伴い、人件費抑制を目的に管理職とピラミッド型組織の階層を減らした結果、1人の管理職が担う部下の数と管理職の役割数が増え、負担感が増した。
管理職の数と同時に賃金も減っている。非管理職と管理職との賃金ギャップは長期的に縮小しており、残業手当のつく一般社員と管理職の給与の逆転現象が起きている場合もある。組織のフラット化で出世しないベテラン層が増えたことなどが影響している。
自身が業務を背負う悪循環
経済の低迷で企業の成果主義・短期業績志向も強まり、中間管理職が第一線で数字や目標、顧客を持ちながら部下を管理する、プレイングマネジャー化も加速した。部下を育てる余力はなく、自身が業務を背負う悪循環に陥る。
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