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急増するデータセンターの課題に挑むスタートアップ「クルーソー」が注目される理由と将来性

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北バージニアはアメリカのデータセンターの集積地になっているが、住宅地に近く、騒音や景観変化で住民との摩擦も起きているという (写真:Nathan Howard/Getty Images)
生成AIの登場に加えて、金融引き締めによる資金調達の難しさ、東証グロース市場改革で高まるイグジットのハードル……スタートアップをめぐる環境は大きく変化している。連載「すごいベンチャー」では、そうしたスタートアップの最新情報を定期的に発信していく。
今回は、カリフォルニアに在住するベンチャーキャピタル・WiLの小松原威パートナーに、現地スタートアップの最前線の動向についてリポートしてもらった。

AIの普及に欠かせないデータセンターの存在

生成AIの登場に加えて、金融引き締めによる資金調達の難しさ、イグジット問題……スタートアップをめぐる環境は大きく変化している。週刊東洋経済の恒例特集「すごいベンチャー」を連載化。連載の一覧はこちら

ChatGPT-5の登場で、より高性能なAIと日常的に接する時間が増えたという人も多いだろう。大規模言語モデル(LLM)は世代を重ねるごとに高性能化し、そのたびに必要とされるコンピューティングパワーは指数関数的に増加している。

この膨れ上がる需要を支えているのが、データセンターだ。巨大な倉庫のような建物の中には何千台ものGPUサーバーがびっしりと並び、昼夜休むことなく計算を続けている。いまや世界各地で建設ラッシュが進み、都市の風景すら変えつつある。

特に大手テック企業各社は、世界各地に100億ドル(約1兆5000億円)規模の巨大データセンター建設を相次いで進めている。メタ・プラットフォームズは米ルイジアナ州で5GW(ギガワット)級の超大規模データセンター「Hyperion(ハイペリオン)」を建設中で、その敷地面積はニューヨーク・マンハッタン島とほぼ同じ広さになるという。5GWとは、原子力発電所およそ5基分、もしくは約400万世帯の電力消費量に匹敵する規模だ。

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