「"私刑"されて当然」vs「ネットで晒すのは二次加害」 栃木・県立高《トイレで暴行事件》加害者への"私刑"賛否に過熱する人たちが見落とす重大視点

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学校
男子生徒が殴る蹴るの暴行を受けている動画が拡散し、加害生徒の個人情報も一気に広まりました。加害者へのこうした“私刑”について、賛否の声が上がっています(写真:花ミズキ重/PIXTA)

栃木県立高校で、生徒が別の生徒を暴行した動画の問題がさらに反響を集めています。

念のためここまでを簡単に振り返ると、校舎内のトイレで殴る蹴るの約9秒の動画が撮影されたのは2025年12月19日。年明け4日に拡散されたほか、動画を見た人が栃木県警に通報し、暴行事件として捜査を始めたことで大きく報じられました。

6日、高校側が自校の生徒と認め、いじめの疑いがあることから事実関係の確認を進めたほか、保護者に事情説明。さらに福田富一栃木県知事が「卑怯者、弱い者いじめはやめろと思いました」などと語り、教育委員会に急ぎの対応を指示しました。

7日、栃木県教育委員会が会見を開いて謝罪したほか、「生徒が同様の行為を繰り返さないよう指導していく」「SNSの動画拡散で加害生徒の氏名などが特定されるということは非常に重大な侵害。二次被害がないことを強く願いたい」とコメント。

実際、学校に誹謗中傷が寄せられていることから、生徒の安全を考えて一部の部活が大会出場を辞退したことが明かされました。

「“私刑”されて当然」のムード一色

これらが報じられるたびに、記事のコメント欄やSNSは厳罰ムード一色。「“私刑”されて当然」というニュアンスのコメントが目立つほか、ネット上には加害者とされる生徒の名前、顔写真、家族や学校の情報などをさらす行為や誹謗中傷も見られます。

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