「"私刑"されて当然」vs「ネットで晒すのは二次加害」 栃木・県立高《トイレで暴行事件》加害者への"私刑"賛否に過熱する人たちが見落とす重大視点

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小学校、中学校、高校、特別支援学校などすべての学校に外部の専門家を交えた窓口が必要であり、特に現在の教育現場で求められているのが「スクールカウンセラー」と「スクールロイヤー」です。

ただ、スクールロイヤーに関しては近年、全国各地の自治体で導入がジワジワと進んでいるという段階。

25年7月発表の「教員の意識に関する調査2025」(小・中・高、特別支援学校の2000人が対象。ジブラルタ生命保険調べ)では、配置率はスクールカウンセラーの79.8%に対してスクールロイヤーは14.3%にとどまっているという現状が明らかになりました。

未配置校の教員が「必要」と思ったことがある割合が「スクールカウンセラー65.3%、スクールロイヤーは63.7%」とほぼ同水準であるにもかかわらず、どう見ても足りていないのです。

現場で求められる「スクールロイヤー」

スクールロイヤーの相談内容で最も多いのは、いじめと言われていますが、そのほかでも、生徒間のトラブル、保護者の過剰な要求、教師・生徒間の行き違い、不登校、学級崩壊、学校における事故、校則や習慣など多岐にわたります。

なかでも、いじめは顕在化しづらく命にも関わりうる問題だけに、抑止や初期段階での対応が大切であり、法的な観点からのサポートが求められるのでしょう。

さらにスクールロイヤーの利点はトラブル解決だけでなく、生徒たちに特別授業ができること。たとえば、いじめというテーマなら、加害の法的なリスクや人権に関わる知識を伝えたうえで、それでも「被害者になってしまった」ときの対処方法や「気づいたら加害者になっていた」というケースの回避方法などを教えることも可能でしょう。

そんな特別授業を定期的にできれば、いじめの加害行為を抑制できるだけでなく、今回のような周囲がはやし立てたり、顔や制服をさらした動画を拡散したりなどの間接的な加害行為も回避できるのではないでしょうか。

ひいては「いじめなんてしない」「いじめのない学校にしていこう」という意識の浸透も期待できます。

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