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バイオマス発電の持続可能性を高めるには、認証制度を活用しつつ、地域貢献などさらなる取組を

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相川高信(あいかわ・たかのぶ)/民間・非営利のシンクタンクにおいて、環境・エネルギーおよび森林・林業の分野で20年の調査・研究・コンサルティングを行う。脱炭素社会・経済システム移行のための政策分析、特に再生可能エネルギー政策が専門。北海道大学大学院農学研究院(森林政策学)および京都大学大学院農学研究科修士課程(森林生態学)を修了。博士(農学)(写真:梅谷秀司撮影)

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PwCコンサルティング・シニアマネージャーの相川高信氏は気候変動問題や再生可能エネルギー、森林・林業分野の専門家だ。経済産業省のバイオマス持続可能性ワーキンググループ委員を務め、これまでバイオマス発電用燃料のサステナビリティー(持続可能性)の議論や政策立案に関与してきた。相川氏に、バイオマス発電や、木質ペレットなど燃料生産・調達のあり方について聞いた。

──バイオマス発電に関しては、燃料生産に際しての森林生態系や住民生活への影響などさまざまな問題が持ち上がっています。また、燃料の生産から輸送、発電、さらには植林といったライフサイクルベースでの温室効果ガス排出の観点で、カーボンニュートラルと言えるのかといった疑問も提起されています。

私は2019年から、経済産業省のバイオマス持続可能性ワーキンググループで委員を務めている。同ワーキンググループはこれまでに35回の会合を重ね、ご指摘のようなサステナビリティー(持続可能性)の観点からさまざまなテーマについて議論し、政策立案につなげてきた。言い換えると、経産省のワーキンググループで持続可能性に関する議論が始まったのは、まさしく19年からだと言える。

後追いになった持続可能性に関する議論

一方、再生可能エネルギーに関する固定価格買取(FIT)制度がスタートしたのは12年。その時、バイオマス発電もFIT制度の対象となった。当時、ヨーロッパではすでに持続可能性に関する議論がなされており、日本でも持続可能性に基づく政策が必要だと、私自身も提言した。

しかし、政府での議論が始まらないうちにバイオマス発電の多くの案件がFIT認定を取得し、その大半がこれまでに稼働している。つまり、持続可能性に関する政府の議論や政策は、残念ながら後追いになってしまった。

多くの問題が指摘されているメガソーラー(大規模太陽光発電)も同様だが、いったん認定を出してしまうと、法律違反が明確であるなど特別なケースでなければ、事後的に認定を取り消すことは難しい。無理に認定取り消しをした場合、政府は訴訟リスクを抱えることになりかねない。

そうした中で、バイオマス発電における燃料の持続可能性に関する議論が、経産省のワーキンググループで始まった。パーム油、パームヤシ殻(PKS)の持続可能性の考え方についての議論からスタートし、その後、現在問題になっている、木質ペレットの持続可能性のあり方に、議論の中心が移行した。

次ページ木質ペレットの生産国で何が問題となっているのか?
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