立命館ミスコン&ミスオブミスで2冠に輝くも「誇りに思えず隠していた」 他人の目が気になる"内気なグランプリ"をガラリと変えた『2つの出会い』

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取材を受けてくれた松田有紗さん。ミスキャン出場の経歴を隠して生きてきたが……(筆者撮影)
かつて“大学の顔”として注目を集めていたミスコンが、近年「冬の時代」を迎えている。
長時間のライブ配信やSNS運用など、出場者には高い自己プロデュース力が求められ、スポンサー離れから運営する学生団体も疲弊している。ただ、その一方で、真剣に向き合い、努力してきた出場者がいるのも事実だ。
本連載では、そんなミスコンに出場した女性たちが、数年後の社会人として今どう生きているのかを取材。ミスコンに出た経験は、その後のキャリアや人間関係にどんな影響を与えたのか。その肩書とどう付き合ってきたか──「ミスコン以後」の現実を見つめていく。

一般的に「アナウンサー・芸能界への登竜門」とされやすいミスコンだが、実際は芸能の世界ではない一般企業に進む人が多い。2016年のミスキャンパス立命館でグランプリに輝いた松田有紗さんもそのひとりだ。

インタビュー前編では、ミスキャン(ミスコン)に出たきっかけ、日本一のミスを決めるMiss of Miss Campus Queen Contest(通称:ミスオブミス)と合わせて2度のグランプリを獲るも芸能界への道に進まなかった理由、ミスキャンでの経験を経て人間的に大きな成長を遂げたこと、一方でミスキャンに出たことを誇りに思えず隠していたという話をしてもらった。

後編では、松田さんの大学卒業後のキャリアに焦点を当てる。ミスキャンでの経験を活かして大手企業の内定を勝ち取った松田さんだが、その「ミスキャン」を最近まで誇れなかったのはなぜなのか。

注目を受ける重圧、他の出場者への“引け目”があった

立命館大学を卒業した松田さんは、新卒で第一志望の大手損害保険会社に入社。法人(保険販売代理店)向けの営業や金融セミナーの講師などを担当し、ミスキャン時代に培った「人前で話す力」を存分に発揮していた。

その一方で、大学卒業後はなるべくミスキャン時代の話をしないようにしていた。

もともとはプレゼンなどが苦手だった松田さんだが、ミスキャン出場を機に克服(筆者撮影)
【写真】着物姿や白色のドレス、ピラティス中のレアショットなど…全19枚

「私は元々、人からの見られ方や評価を気にしてしまう性格なんです。なので『ミスキャン出場者』という色眼鏡で見られたり、過度に注目されることがつらくて、自分からはその話題を出さないようにしていました」

この「過度に注目されることがつらい」という理由は、前編でも伺った、松田さんが芸能界へ進まなかった理由とも共通している。

「あとは、アナウンサーや芸能界を目指してミスコンを頑張っていたメンバーもいたなかで、それらにまったく興味がない自分がグランプリを獲ってしまったことに、少し引け目を感じていた部分もありました」

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