立命館ミスコン&ミスオブミスで2冠に輝くも「誇りに思えず隠していた」 他人の目が気になる"内気なグランプリ"をガラリと変えた『2つの出会い』

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冒頭で述べた通り、ミスコンは「アナウンサー・芸能界への登竜門」とも言われている。実際、筆者は数多くのミスコン出場者に取材をするなかで、アナウンサーを目指してアナウンススクールに通い、ミスコンにも出たものの、その夢が叶わなかった人たちを数多く見てきた。

もちろん、グランプリを獲ったからといって、アナウンサーになれるわけではない。しかし、グランプリを獲得することで得られる自信や、獲得するまでの努力の過程が、アナウンサー就活にまったく影響を与えないと言えば、嘘になるだろう。

「ミスオブミスを獲ったことを後悔はしていません。けれど、どうしても他人からの見られ方を気にしてしまって、その称号に対して自信を持つことはできませんでした」

他人の気持ちを慮れる松田さんだからこそ、葛藤も大きかったのだろう(筆者撮影)

ヨガを始めて「人の目が気にならなくなっていった」

一方で、松田さんは今回、筆者のインタビューを受けてくれている。それはすなわち、今の彼女は「ミスキャンやミスオブミスに出場し、グランプリを獲った」という事実を堂々と発信できるようになったということだ。

では、なにが松田さんの考えを変えたのだろうか。

「損保会社で働いていたときに趣味でヨガを始めたんですが、そのヨガが大きなきっかけでしたね」

馴染みのない人にとって、ヨガは「身体を柔らかくするための運動」や「目をつぶって正座をする動き」ぐらいのイメージしかないかもしれない。しかし、松田さんによれば、ヨガの本質は動作ではなく、瞑想や呼吸などを通じて自分と向き合い、自身のなかで大切なことを見つけることにあるという。

つまり、ヨガとは自分のなかに「ブレない軸」を見つけるためのものであり、それはまさに「他人からの評価を気にする」松田さんに必要なことでもあったのだ。

「ヨガを続けていくうちに自分軸を持てるようになり、徐々に人からどう思われても気にならなくなっていったんです。その変化は、自分にとってとてもプラスでした」

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