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ニデック創業者・永守重信氏が「本人の意向」で代表取締役を辞任して非常勤の名誉会長へ、お別れメッセージだけの引退宣言に残された課題とは?

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ニデックの創業者、永守重信氏が12月19日付で代表取締役グローバルグループ代表を辞任した。写真は2024年の記者会見での様子(写真:ブルームバーグ)

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突然のことだった。モーター大手ニデックの創業者、永守重信氏が12月19日付で代表取締役グローバルグループ代表を辞任した。取締役会議長も辞し、非常勤の名誉会長となる。
50年以上にわたってニデックを率い、一代で売り上げ2兆円規模の企業に育てあげたカリスマ経営者だったが、「永守イズム」とも呼ばれる経営姿勢が短期的収益追求のプレッシャーとなり、不適切会計へとつながった可能性が指摘されている。
今回、わずか596文字の”お別れメッセージ”だけを残して表舞台から去ろうとしているようにみえる。今日の状況を招いた経営責任について、自らの言葉で直接説明しないつもりなのだろうか。

本人の意向であることを強調

「ニデックの再生が最重要課題の今、私は、ニデックの経営から、身を引くことにした。今後のニデックの経営は、岸田(光哉)社長にすべて委ねる。これで、ニデックは、しっかり再生できると信じている。これまで、永きにわたり、大変お世話になり、誠にありがとうございました」

12月19日夜、永守氏はこう記した”お別れメッセージ”を発表した。ニデックのコーポレートコミュニケーション部によれば、記者会見を行う予定はないという。永守氏の近況を知る関係者は10月に「不適切会計の疑惑が浮上して以降、永守氏は意気消沈しているようだった。引退もあり得ると思う」と話していたが、実際、その通りになりそうだ。

永守氏の辞任を発表したリリースには「本人の意向により、本日をもって 当該役職(代表取締役グローバルグループ代表など)を辞任いたしました」と記されている。「本人の意向」が太書きされている理由は、解任ではないことを強調したいためだろう。

これまで数多くの経営者を外部から招き、意にそぐわないとみるや苛烈な叱責によって退任にまで追い込んでいった永守氏だが、本人の引き際については外部からの圧力などではなく、あくまで「自らの判断」で決めたことを誇示しているかのようだ。

ニデック社員はリリースとほぼ同時刻、19日午後17時頃に社内のイントラネットの配信で永守氏の辞任を知った。ある社員は「想定はしていたが、突然のことで驚いた」と話す。

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