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ロボットや自動車、電子機器などあらゆるものにモーターは欠かせない。米調査会社のグランドビューリサーチによれば、世界のモーター市場は2025年時点で2129億ドル(約33兆円)。33年には4056億ドル(約64兆円)に達すると見込まれる。
産業機器向けではTMEIC(東芝と三菱電機の合弁)、ロボット向けは安川電機やファナック、自動車駆動向けではデンソーなどが知られる。電子部品業界ではニデックのほか、マブチモーターやミネベアミツミなどが独自色を強めてきた。
ニデックはモーター単品のみならず、工作機械やEV駆動部品などサプライチェーンの上流、下流をも取り込んできた。これは他社にはない特徴といえるだろう。
そんなニデックの成長の芽はどこにあるのか、詳しく分析してみよう。
「優等生」の精密小型モーター
ニデックの「製品グループ」は、大きく「精密小型モータ」「家電・商業・産業用」「機器装置」「車載」の4つに分けられる。「電子・光学部品」もあるが、売り上げ比率は5%程度だ。
祖業の「精密小型モータ」は全社売り上げの約25%だが、営業利益率は12.1%(過去10年の平均)と、全社平均の8.8%(同)を大きく上回る「優等生」だ。

精密小型の主力で、ニデックの代名詞ともいえるHDD(ハードディスクドライブ)用モーターは、世界シェア約80%(会社公表値)と圧倒的首位を保ってきた。ニデックの有価証券報告書では、米シーゲイト・テクノロジー、米ウェスタンデジタル、東芝といった大手HDDメーカーのすべてに主要サプライヤーとして供給実績があるとうたっている。その占有率の高さから価格交渉では優位に立っているといえる。



















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