TOB開始予定日の4月4日が迫る中、各所でニデックへの拒絶感があらわになりつつある。「抵抗の声」が与える影響とは。

特集「ニデックvs.牧野フライス 敵対的TOBの攻防」の他の記事を読む
ニデックによるTOB(株式公開買い付け)に92.1%が反対――。
工作機械大手、牧野フライス製作所の労働組合「JAMマキノ労働組合」は3月26日、宮崎正太郎社長へ宛てた意見書を公表した。モーター世界大手のニデックから受けた買収提案を否定する内容で、その賛同率が冒頭の数字というわけだ。
決議は全組合員を対象とした。回答率は91.6%。労組の加入率は約9割というので、約1400人いる従業員の大多数が「NO」を突きつけたことになる。
同日に開いた記者会見で、加藤豊和書記長は「従業員は重要なステークホルダー。配慮の欠けた買収に抗議する」と訴えた。
ニデックとの面会には消極的
意見書には「(買収は)ニデックのポートフォリオの穴埋めが目的であり、シナジーが不透明」などと記載。過去のニデックによる買収事例を調べた結果、休日日数の削減といった労働条件の悪化や不当労働行為が確認されたとも記した。
宮崎社長への提出は1月23日付。このタイミングで表に出した理由は「ニデックの回答が不誠実だから」(加藤書記長)という。
牧野フライスはこれまで、公開質問状3通をニデックへ送付。両社のシナジーなど計112項目を問うたが、「拒否するか抽象的なものが大半」(3月19日付の開示資料)と返答内容を批判している。
こうした会社側の態度に歩調を合わせた形だ。ニデックはマキノ労組に面会を求めているが、加藤書記長は「組合として確認したい事項は会社側が聞いている。まずはそこにしっかりと答えてほしい」と消極的。代わりに質問状をニデックへ3月31日付で送付し、過去の買収事例での離職者数や出向・転籍の有無などを問うた。
会見では、組合員に向けたアンケートの結果も一部示された。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら