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ニデック元後継候補が明かす「永守イズム」の功罪、「1番以外はビリ」と公言し驚異的な高成長を実現した原動力とは何だったのか

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京都市内で最も高い建物である京都タワーは、2024年4月から「ニデック京都タワー」となった(写真:Ystudio/PIXTA)

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本連載では主に「永守イズム」の負の面を検証してきた。しかし、ニデック創業者・永守重信氏の後継候補として招かれながら氏と衝突し、会社を去った経営者の中には今でも永守氏を評価する人物もいる。「1番以外はビリ」と公言し、京都市内で最も高い建造物である京都タワーの命名権を買ったほど負けん気の強かった永守氏。それがニデックの驚異的成長の原動力でもあった。「永守イズム」の功罪について、ジャーナリストの竹中明洋氏が総括する。

2025年の年の瀬が迫ったある日の午後。ニデック本社の最寄り駅であるJR京都線向日町駅に降りた。駅から本社の方向に向かうと、手前には小型モータ事業本部や子会社などが入居するニデックパークC棟がある。京都市南区と向日市の境界に広がるこの一帯には、ニデックパークのA棟やB棟、さらに第二本社の建設計画もある。すべて完成した暁には、巨大な「ニデック村」が出来上がることになる。

そのニデック村の一角に仮囲いされた約6100㎡の土地がある。「永守重信創業記念館」の予定地だ。ニデックが24年8月に発表したニュースリリースによると、地上3階の記念館は安藤忠雄氏が設計し、27年11月に開業予定だ。

「当社の競争力の源泉である経営理念を『変えてはいけないDNA』として未来にわたり伝えていくことを目的とし、当社の創業からこれまでの歴史や当社が世の中において果たしてきた役割、永守の経営理念や経営者としての足跡や言葉をエピソードやキーアイテム等と共に安藤忠雄氏デザインによるダイナミックな建築空間の中に展示いたします」

リリースにはそう、うたわれている。

短期的収益追求のプレッシャー

だが、25年11月、ニデックは不適切会計疑惑の背後に「短期的収益追求への過度なプレッシャー」があることを認め、企業風土を変えていくと宣言した。永守氏自身も12月19日に公表したコメントで「ニデックの企業風土が云々と言うことで、世間の皆様方にご心配をおかけすることになった。この点、申し訳なく思っている」と述べた。記念館では、「永守イズム」の負の面についても学ぶことになるのだろうか。

永守重信創業記念館の建設予定地からニデック本社を臨む。記念館では永守氏の経営理念を「変えてはいけないDNA」として未来に伝えるという(写真:筆者撮影)

ニデックをめぐる一連の取材では、現役・OB問わず、さまざまな関係者に取材を重ねた。「会ってもよい」という人々を訪ね、関西から関東、信州や九州まで、どこへでも足を延ばした。その中には、かつて永守氏に後継含みで日本電産(現ニデック)に迎えられながら、永守氏と衝突して会社を去らざるをえなくなった人物もいた。

どれだけあしざまに永守氏をののしるのだろうか――。

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