ニデックの「信用格付け」、主力銀行が2ノッチ引き下げていたことが判明、同社が抱える「ガバナンスリスク」と「監査リスク」に対応

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京都府向日市にあるニデックパーク(写真:ブルームバーグ)

創業者の永守重信グローバルグループ代表が非常勤の名誉会長に退くことが12月19日に発表され、大揺れのニデック。同社の不適切会計疑惑の真相が明らかにされないうちに主力銀行2行が計6000億円に上るコミットメントライン(融資枠)を設定したことは、業界関係者を驚かせた。財務に関する1次情報を豊富に持つ銀行は、「ニデックの財務基盤は盤石で、急速な業績悪化も考えづらい」(主力銀行関係者)と早々に結論づけたのだ。

ただし、財務の健全性とガバナンスの問題は切り離して考える必要がある。実際、銀行も脆弱なガバナンス体制に懸念を持っており、これを理由に信用格付けの引き下げに動き始めていることが東洋経済の取材でわかった。

2段階(2ノッチ)引き下げ

信用格付けとは、取引銀行が融資判断の際に用いる重要な指標。主力銀行の1行は2025年11月、ニデックが抱える「ガバナンスリスク」と「監査リスク」を重くみて、同社の信用格付けを2段階(2ノッチ)引き下げた。

イタリアや中国の子会社で相次いで発覚した不適切な会計処理の疑いは、ニデックが長年にわたり積み上げてきた「信用」をむしばみ始めている。

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