「子どものため」が仕事を無限に増やす…進路業務から始める「脱自前主義」のススメ 《教員が手放せば生徒の成長チャンスに》
(写真:Fast&Slow / PIXTA)
進路関連の業務が増えるこの季節。中3の先生はとくに忙しく過ごされていることでしょう。出願手続き、スケジュール、面談、面接の練習……多すぎる業務を減らすには、教員が何でも抱え込んでしまう「自前主義」を見直すことが第一歩。そう話すのは、学校改善をがむしゃらに進めてきた元中学校長の「ブルドーザーマキコ」こと森万喜子さん。実例をまじえながらお伝えします。
小学校・中学校・高校の教職員の方から森さんへのお悩み相談を募集しています。お気軽にお寄せください。
木星に住んでいる? 日本の教職員
11月初め、日本の教職員の働き方を考える国際シンポジウムが東京都内で開催された。そこで、教育インターナショナル(国際規模の教職員組合)ディビッド・エドワーズ事務局長がTALIS(OECD国際教員指導環境調査)の結果を受けてコメントした。その言葉は私に大きなインパクトを与えた。
「日本の教職員は(太陽系で言えば)木星あたりにいる。地球上に戻し、酸素が吸える環境にしなければいけない」
木星といえば太陽系の惑星。考えられないほど巨大(地球の11倍の直径)で、水素とヘリウムガスできていて、極端な圧力と高温という過酷な環境であること、そして地表がないガス惑星だから着地もできない……と知るだけで恐怖を感じる惑星。
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