数学テスト、最初の5分で勝負あり? 成績いい人がやってる「時間配分の妙」 《データが示す》成績上位層と下位層で異なるテスト中の行動パターン

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生徒がテストを受けるイメージ
データが示す数学テストの「勝敗を分けるポイント」について見ていこう(写真: buritora / PIXTA)
先生方は、テストの点数が伸び悩む子どもに対して、どのようなアドバイスをしていますか。「もっと勉強時間を増やそう」「ケアレスミスをなくそう」といった精神論や量的なアドバイスになりがちではないでしょうか。
スプリックス教育財団が公表した解答ログ分析によると、成績上位層と下位層の間には、単なる学力差だけでなく、「テストの解き方(解答戦略)」に特徴的な違いがあることがわかりました。
本稿では、この調査結果を基に、算数・数学教育を専門とする筆者が算数・数学のテストで子どもが本来の実力を発揮し、点数を最大化させるための具体的な「解答戦略」について解説します。

「最初の5分」と「ペース配分」の重要性

まず、スプリックス教育財団が2025年11月12日に発表した調査結果から明らかになった、テストの点数を左右する重要なファクトを2点紹介します。

なお、この調査は同財団が実施した「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」からCBT形式の計算テスト (TOFAS)のデータ分析を行ったもの。

分析対象者は、日本のある公立中学校に通う中学2年生約100名。解答時間40分・問題数60問の計算テストで、解答形式の内訳は選択式が47問、記述式が13問。出題範囲は、最初の20問が中学1年生に学習する内容、残り40問は今年度1学期に習った内容で構成されています。

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