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11月の工作機械受注は1370億円。内需低迷も北米やアジアなど外需が牽引し前年比増が続く

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金属の切削に欠かせない工作機械。その受注動向は設備投資の指標にもなっている。では2025年11月の受注結果はどうだったのか (撮影:iviewfinder/PIXTA)
工作機械は、主に金属を切削・研削し、部品や金型を加工する機械のことだ。さまざまな機械が工作機械によって加工された部品や金型を使っていることから、「機械を作る機械」「マザーマシン」とも呼ばれる。
工作機械の販売先の多くはメーカーだ。注文(受注)が増えるということは、単なる設備の更新需要だけでなく、「生産を増やす予定がある」「設備投資への意欲がある」メーカーが増えていることを意味する。
景気が上向けば、製造業の設備投資意欲は高まる。つまり工作機械の受注状況は、景気の先行きを知る重要な手がかりとなる。業界団体である日本工作機械工業会(日工会)では毎月、会員企業からの受注状況を集計し、月次で速報と確報を発表している。実際、この数値は「景気の先行指標」とされ、市場関係者の注目度も高い。
今回は、12月23日に発表された2025年11月分の受注統計(確報)の結果をお伝えする。

内需は回復に遅れ

2025年11月の受注総額は1370.1億円だった。前月比はマイナス4.5%となったものの、前年同月比はプラス14.8%と、前月に続き高い伸び率を示した。受注額は好調の目安のひとつである1200億円を9カ月連続で超え、前年同月比のプラスは5カ月連続だ。内訳を見ると、外需の好調が続く一方で、内需は回復が遅れている状況にある。

その内需の11月の受注額は319.9億円。前月比マイナス10.4%で、前年同月比もマイナス6.8%と低調な結果となった。主要4業種のうち、航空・造船・輸送用機械は32.4億円で前月比プラス74.2%(前年同月比はプラス204.3%)と高い伸びを記録したが、それ以外は前月を下回った。

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