
息子家族の帰省は嬉しいものですが、金銭的・体力的な負担になりがちです(写真:takeuchi masato/PIXTA)
結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。
共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。
そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。同書は7刷3万部を突破するベストセラーになっている。
著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。
その松尾氏が、「帰省や同居で感じる、祖父母(高齢者)のストレス」について解説する。
お土産よりも「交通費」を出してほしい
今年もまもなくお盆の帰省ラッシュがはじまります。
多いのは、都市部に住む子世帯が、
祖父母と孫の再会は心温まるシーンですが、手放しで喜べるケースばかりではないのが実情のようです──。
北海道在住のSさんご夫婦は70代後半。
お盆休みと年末年始には、東京に住む息子家族が帰省してくるそうです。息子は晩婚だったため、2人の孫はまだ小学生です。
最初のうちは「帰ってきてくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて、たくさんのお土産を渡していました。
しかし息子に「それよりも、できれば交通費を出してほしい」と言われてからは、飛行機代を負担しているそうです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら