採用で「メールよりも電話を使う」グーグルの秘密 1分にも満たない時間の使い方が印象を左右する

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不採用通知のイメージ
グーグルが採用候補者に対して、不採用を通知する「お祈りメール」を禁止した理由とは?(写真:kyokyo/PIXTA)
世界各国で約18万人(2025年8月現在)もの社員が働くグローバルテック企業、グーグル。そのグーグルの「採用」では、人材の定義から面接の回数、面接での質問、候補者へのフォローアップに至るまで、すべてのプロセスを膨大なデータにもとづいて設計・仕組み化しています。
そんなグーグルの「データドリブンな採用」の秘密について、グーグル・アメリカ本社 人事戦略室で採用戦略を担当した小川高子氏の『グーグルのすごい採用:科学的な最強人事戦略』(東洋経済新報社)より一部抜粋・再構成し、ご紹介します。第5回は、採用プロセス全体における候補者の「体験」を高めることが、なぜ採用競争力を高める「コスパ」のいいアプローチといえるのか?

「体験は“お飾りのさくらんぼ”」と言われた過去

グーグルが採用で大切にしている「4つのE」について、ここまで「Effectiveness(効果)」、「Efficiency(効率)」、「Equity(公平性)」と順にご紹介してきました。最後にお話しするのが「Experience(体験)」です。

グーグルのすごい採用: 科学的な最強人事戦略
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リクルーターからの最初のメールに始まり、エントリー、面接、そして合否の連絡を受け取るまで。この採用プロセス全体における候補者と企業との一連のやり取りを、ここでは広く「体験」と定義します。候補者が受け取る体験を有意義なものにし、満足度を高めることを、グーグルでは「効果」「効率」と同じくらい重視しています。

私がグーグル本社の採用戦略チームに配属され、最初に任命されたのが、この「体験」を高めるプロジェクトチームのプロジェクトマネジャーでした。しかし、当時の採用戦略チーム内での「体験」の優先度は決して高くありませんでした。

というのも、グーグルは「超」がつく人気企業。「黙っていても世界中から優秀な人材が受けに来るし、給料も他社よりはいい金額を提示できている」という一種のバイアスが社内にはありました。そのため、面接官やリクルーターの態度が多少悪くても、候補者を待たせても、内定さえ出せば来てくれるだろう、との「おごり」があったのです。

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