ポスター1枚も刷らず3万席完売、舞台チケットを「最初の数日分」だけ売って観客を"営業マン"にした集客術

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ミュージカル『えんとつ町のプペル』では、ポスターを1枚も刷らずに3万席分のチケットを完売させました(写真:manoimage/PIXTA)
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日本の舞台公演は、中盤日程においてチケットの売れ行きが鈍化します。当然とも思える現象ですが、とある発想の転換が突破口になりました。ポスターを1枚も刷らずに3万席分のチケットを完売させたミュージカル『えんとつ町のプペル』では、あえて全日程分のチケットを一斉に売らず、最初の数日間分に宣伝コストを集中させたといいます。この戦略のカラクリを解説します。
※本稿は『北極星 僕たちはどう働くか』から一部抜粋しています。

これまで誰もしなかったチケットの新しい売り方

日本の舞台公演の多くは、1週間〜3カ月という「期間」をもって上演される。

しかし、そのチケットの売り方は「1日限りの単発イベント」と変わらない。本来であれば武器になり得るはずの「期間」が、集客戦略において十分に活用されていないのが実情だ。

一般的な舞台公演では、チケットは全日程を一斉に販売する。すると、販売開始直後に真っ先に動くのは「初日」と「千秋楽」だ。初日は“始まり”に立ち会う価値があり、千秋楽には“終わり”を見届ける意味がある。この反応自体は、ごく自然なものだろう。

問題は、その“間”にある。

初日を終え、千秋楽まではまだ距離のある公演3日目、4日目。多くの作品で、このあたりの公演日は決まって売れ行きが鈍る。

評判はまだ十分に行き渡っておらず、リピーターも生まれていない。作品の完成度とは無関係に、「売れにくい谷」が必ず発生するのだ。

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