こんなケースもあります。
Wさんは70代のご夫婦ですが、昨年30代の娘さんが離婚して、7歳と3歳の孫を連れて戻ってきたそうです。
娘と孫たちに日当たりのよい部屋を明け渡し、Wさんたちは日当たりの悪い和室に移りました。
娘はシングルマザーで経済力がないため、家賃はおろか、食費や水道光熱費も入れようとしません。
幼い子どもたちが毎日家の中を走り回り、食事は子どもの好物ばかり、お風呂や外出も子どもたち優先です。
さらに保育園の送迎や買い物の車出しなども頼まれ、Wさん夫妻は疲労困憊……。
夫婦2人の静かな生活がかき乱され、生活リズムも乱れて、体調も崩しがちになっているそうです。
「かわいい孫と一緒に住めるのは楽しいだろうし、老後も安心だと思っていたけれど、もうストレスで限界。できることなら出ていってほしい」というのが、Wさんの今の本音だそう。
「同居はしたくない」と考えるのは親世代
これまでは、同居といえばいわゆる「お嫁さん」のほうが嫌がり、「舅・姑さん」のほうが乗り気という構図がありました。
しかし、社会構造的に経済力のある高齢者、経済力のない若年層が増え、そういった嫁姑事情が逆転しているケースも少なくないようです。
つまり「子や孫と一緒に住むなんてまっぴらごめん。お金と体力を吸い取られるだけ」と考える親世代も決して少なくないのです。
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