「先取り相場」の期待剥落なら下落も
──10月に日経平均は5万円を突破しました。高騰の要因をどうみますか。
市場が企業の好決算を「先取り」したと考えれば、ファンダメンタルズでもこの株高を説明できる。具体的には26年度の企業収益が「純利益ベースで2割改善」することを市場が織り込んだと理解すればよい。25年度はアメリカの関税影響もあり厳しい決算が想定されるが、そこから大幅なⅤ字回復をするというシナリオだ。
割安性を判断するPERで見ると、日経平均5万円超の水準は19倍台とやや割高にみえるかもしれない。だが、これが来期2割増益を含んだ数字だと考えれば、19倍を1.2倍で割って約15.8倍。過去の水準から大きく外れた数値ではない。
──今後の日本株の動向を予測するうえでの注目ポイントは?
注目点は3つある。まずは前述の日本企業の来期業績が本当に「2割増益」を達成できるかどうか。想定を下回る改善にとどまった場合に、株価下落が起きるリスクは想定しておくべきだろう。




















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