「これ以上給料上がらないし、頑張らなくていいか」→そんな《働かないおじさん》はなぜ生まれてしまうのか?"データ"からひもとく

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居眠りするビジネスマン
「働かないおじさん」が生まれる原因と、組織が行うべき対策とは?(写真:プラナ/PIXTA)
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これ以上頑張っても給料は上がらないから、必要最低限の仕事だけしてやり過ごそうーー。そんな思考に陥る中高年男性を「働かないおじさん」と揶揄する声が、近年SNSなどで散見されている。

AIの台頭など変化の激しい現代社会で、そうしたミドルシニアはどうすればよいのか、そして組織はどのようなサポートをするべきか。構造的課題とその処方箋に迫る。

データからひもとく「働かないおじさん」

日本総合研究所が実施したプロアクティブ行動に関する調査から、「働かないおじさん」が生まれる構造が見えてきた。

プロアクティブ行動とは、「自分自身のキャリアや組織の環境に対し先見的で、未来志向・変革志向の行動」を指す。

アカデミアの協力のもと、日本におけるビジネスの文脈で使えるようプロアクティブ行動を4つの行動(①革新行動、②外部ネットワーク探索行動、③組織内ネットワーク構築行動、④キャリア開発行動)として整理し、個人のプロアクティブスコアを測定できる12の質問項目(5段階評価)を開発した(図表1)。読者の皆様もぜひ試してほしい。

図表1
図表1(画像:日本総合研究所)

この質問項目に回答することで、何か新しいことに取り組む(革新行動)ために、社外から知見を得る(外部ネットワーク探索行動)とともに、社内に協力者をつくり(組織内ネットワーク構築行動)、その過程で自分自身も成長していく(キャリア開発行動)ことが、どの程度取れているかを測定できる。

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