「これ以上給料上がらないし、頑張らなくていいか」→そんな《働かないおじさん》はなぜ生まれてしまうのか?"データ"からひもとく

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またチーム内の心理的安全性を高めることも上司の重要な役割である。チャレンジがたとえうまくいかなかったとしても、チャレンジ自体を賞賛し、再チャレンジできる環境を整備する。

安心してチャレンジしようと思える組織風土を築くことが、ミドルシニアの小さな挑戦を促し、プロアクティブスコアを向上させるカギとなるのだ。

ミドルシニア期が人生の岐路になりうる

長年培った習慣や思考パターンを変えることには、相当なエネルギーが必要だが、その挑戦は今後の人生をより豊かにする可能性を秘めている。

重要なのは、年齢を言い訳にしないことだ。図表2が示すように、プロアクティブスコアは60代に向けて再び上昇する傾向がある。ミドルシニア期をどう過ごすかが今後の人生の分岐点となる。

人生100年時代において、ミドルシニア期はキャリアの終盤ではなく、新たなステージの始まりである。今こそ、自身のキャリアを守り、育むため、プロアクティブ行動を実践し、自らのキャリアの未来を拓く一歩を踏み出す時である。

最初は小さな歩みでも、きっと大きな変化への第一歩となるはずだ。

宮下 太陽 日本総合研究所 未来社会価値研究所兼リサーチ・コンサルティング部門 マネジメント&インディビジュアルデザイングループ シニアマネジャー

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みやした たいよう / Taiyou Miyashita

博士(心理学)。立命館大学客員研究員。組織・人事領域のコンサルタントとして学術の知見も駆使し、顧客の本質的な課題を捉えた科学的な組織変革を支援。専門は文化心理学、社会心理学、キャリアディベロップメント。著書「プロアクティブ人材: アカデミアとビジネスが共創したVUCA時代を勝ち抜くための人材戦略(KINZAIバリュー叢書) 」他共編、監訳、共著多数。

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