悩む管理職に伝授「部下を思い通りに動かす」コツ 「ナッジ理論」を活用して自発的に気づかせる

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「ナッジ理論」を活用すれば部下のマネージメントもうまくいく(写真:kouta/PIXTA)
「ナッジ理論」とは、ちょっとしたきっかけを与えて人の行動を促す行動経済学による理論のことです。部下の指導・育成といった場面をはじめ、この理論を応用できるビジネスシーンは幅広く存在します。『企業実務』の記事を再構成し、人材開発のプロであるアクティブアンドカンパニーの大石英徳さんが、ナッジ理論活用のポイントを、国内外の事例解説を交えてわかりやすく説明します。

意外と身近な場面で活用されている「ナッジ理論」

スーパーマーケットのレジ前で、足あとマークと矢印を見かけることはありませんか。特に何も書かれていなくても、私たちは、そこに並んでレジ待ちをします。

実は、これがナッジ理論によって促された行動なのです。

「ナッジ」(nudge)とは、そもそも「肘で軽くつついて注意を促す」ことを意味します。「ナッジ理論」とは、小さなきっかけを与えることで、ヒトの行動へ変容を促す理論のことです。

スーパーマーケットの足あとマークや矢印が、「肘で軽くつついて注意を促す」ナッジです。その足あとマークに気付いたことで、空いているように見えるレジに行くのではなく、足あとマークに沿って並ぶ行動に変わるのです。

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