「路上ライブを公認!」"柏ルール"に学ぶ3つの視点 「路上ライブの聖地」と呼ばれた場所の取り組み

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この春から柏で路上ライブをはじめた若手シンガーソングライターの岩村柚希さん(写真:松原大輔)
コロナ禍があけ全国的に路上ライブが盛んに行われるようになってきた。新宿南口などは基本禁止にもかかわらず路上ライブが活気を帯び問題となっている。
一方で、行政が路上ライブを公認し、ルール順守で行われている地域もある。
たとえば、東京都による「ヘブンアーティスト事業」は審査に合格したアーティストが東京都指定の公園等でパフォーマンスができるようになる。神奈川県海老名市では海老名駅自由通路の指定区画で一定のルールのもと、路上ライブが可能となっている。
そして千葉県柏市では長く柏駅前でゲリラ的に行われてきた路上ライブに関して、行政や市民団体が協力してルールを定め、公認での路上ライブが行える仕組みが作られた。
かつて「路上ライブの聖地」と呼ばれた柏。今回はこの千葉県柏市の事例を見ていきたい。

*この記事の1回目:新宿駅南口「路上ライブ"禁止でも聖地"」驚く現実

*この記事の2回目:歌舞伎町タワー「路上ライブ開放」は超画期的だ

かつて「路上ライブの聖地」と呼ばれた柏

千葉県柏駅。東口駅前ダブルデッキ(以下、ダブルデッキ)と呼ばれる場所が路上ライブの舞台となる。一見すると広場だが、あくまでも歩行者専用道路だ。

現在、このダブルデッキで路上ライブを行えるのは、事前に登録した公認アーティストとなる。

この路上ライブを行うにあたり、さまざまなルール作りを行ってきたのが柏市、そして街づくり団体「ストリート・ブレイカーズ」(以下、ストブレ)である。

このストブレの代表であり、路上ライブに関するさまざまな検証・研究を行っている筑波大学の五十嵐泰正教授(都市社会学)に話を伺った。

「柏における路上ライブには『柏ルール』と呼ばれる独自ルールが存在します。このルールができたのが2005年。『ストリートミュージシャン登録制度』ができました。これには柏での路上ライブの歴史が背景にあります」

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