今話題の松山あおいの存在をご存じだろうか。群雄割拠を極めるアイドル界において、「地下アイドルの最底辺」から、世界最大のアイドルフェスティバル「TIF2022」(TOKYO IDOL FESTIVAL 2022)まで上り詰めたソロアイドルだ。
メジャーな事務所にいるわけでもなければ、大きなグループに在籍したこともない、完全な「セルフプロデュースアイドル」。地下から這い上がり、大下剋上を成し遂げた正真正銘の「泥臭いシンデレラガール」なのである。
どうやってそんな「大逆転」を成し遂げたのか。デビューから9年、彼女の軌跡を追うことで見えてきたのは「自ら作り、継続すること」の重要性だった。
スカウトから始まったアイドル人生
松山あおい、29歳、職業「クリエイティブうたのおねえさん」。言うなれば「地下アイドル」だ。
松山曰く「肩書はアイドルでもシンガーでもなんでもいいです。私はみんなを歌で楽しませるのが一番なので」と割り切っている。
幼いころからアニソンが大好きで、当然のように「アニソンシンガー」を目指すことになる。高校在学中から数多くのオーディションを受けてきたが、思うように結果が出なかった。
高校卒業後も、「つい最近までしていた」というゲームセンターのアルバイトをしながら、オーディションに挑み続けたが、ダメだった。
焦りと苛立ちが募る中で偶然、街角でスカウトに声をかけられたのが、良くも悪くも松山あおいのアイドル人生のスタートとなったのである。
「夢にまで見たアニソンシンガーになれる!」そんな思いは一瞬のうちに砕け散った。
松山が最初に立ったステージは、「アニソンシンガー」とは名ばかり、カバー曲をイベントスペースで歌う、まさに「地下アイドル」でも底辺のステージだった。
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