「大事故のアイドル」に家族がかけた意外な言葉 病室にかけつけて…「絶望」から救った言葉の力
絶対安静の状態からリハビリを経て、車椅子に乗りながらアイドル復帰を果たし、現在は、NHK Eテレ『パラマニア』にレギュラー出演するなど、活動の場を広げている。
立てなかったステージ、6時間に及んだ緊急手術
意識が戻り、目覚めたのはベッドの上でした。最初の病院から1時間ほどの距離にある大学病院に搬送され「緊急手術をします」と言われたことまではなんとなく覚えていますが、そのあたりから記憶があいまい。緊急手術は6時間にも及び、終わったのは深夜2時頃だったそうです。
夜中、手術直後にぼんやりと意識が戻ったときは、うつぶせの状態でした。またすぐに眠りにつき、次に気づいたのは朝の6時頃。
「起きた?」と看護師さんが声をかけてくれましたが、話すことができません。のどに管が通っていて、声が出せなかったのです。
そしたら看護師さんがホワイトボードとペンを持ってきてくれて、それを使って筆談をしました。
父と母は、手術が終わって私の顔を見たところで帰ったそうです。とても疲れた様子で、泣いていたことなどを聞きました。
親を泣かせるなんて……。申し訳ない気持ちで押しつぶされそうでした。 仕事のことも聞いたけど、看護師さんにはもちろんわからないとのこと。
「出演するはずだった大阪での収録、代わりに誰か行ってくれたのだろうか……」「結局、整体もレッスンも欠席してしまったし、振り入れにも参加できなかった……」
仕事のこと、家族のことが心配でたまりませんでした。でも知らぬ間に、また眠りの世界に引きずり込まれていきました。
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